恋と上司の甘い相関関係
「今までずっと仕事で手一杯で恋愛なんてしてる余裕なかったから、こんな気持ちになったの久々で…。

情けないけど、どうしたらいいか分かんなくってさ」



平岡さんは首に手を当てて照れ臭そうに笑うと、真剣な眼差しであたしを見つめる。



「…好きなんだ。君のことが」



──ドキン…ッ!



こんなに真剣に告白されたのなんて初めてで


時計の長針と短針が重なった瞬間のように、あたしの中で一瞬時が止まった気がした。



でも、それはまたすぐに時を刻み始める。


平岡さんがあたしのことを想ってくれているのは素直に嬉しい。


だけど、あたしは──…



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