恋と上司の甘い相関関係

◆スキなのはただ一人

side＊澤村 拓海

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「部長、お疲れ様でしたー」


「おぅ。お疲れさん」



就業時間を過ぎて、徐々に帰っていく社員達と挨拶を交わしつつ時計を見上げる。


もう５時半を過ぎているというのに、ニューメリーの営業担当者は来る気配がない。


やっぱりそうか……



昼間、結城から『担当者に急用が出来たらしく、訪問は遅れそうだ』と伝えられたのだが…

その時からおかしいと思っていたんだ。


そういう事なら普通は担当者が自ら電話してくるはず。

そしてまた日を改めて来るということになるだろう。



結城は……また何を企んでいるんだ？