恋と上司の甘い相関関係
「私はあなたがいないとダメなの…!!拓海じゃなきゃ…っ」


「真理菜……」



ぼろぼろと涙を零しながら、子供のように泣きじゃくる真理菜。


ここまでではないが、彼女はいつも嫌の一点張り。


当然、結城社長も自分の愛娘の言う通りにしてやりたいのだから、なんとか俺に考え直すように言ってくる。


この間三人で食事をした際に話し合ったのもこのことだったが、結局話は平行線を辿る一方だ。



「…本当に、あの子のことが…好きなの…?」



とても辛そうに、声を喉に詰まらせながら絞りだす真理菜。


それもそのはず、はっきり言ったのは初めてだから。


俺には好きな女がいるんだってことを──


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