恋と上司の甘い相関関係
会社を出た俺は、逸る気持ちを抑えながら車に乗り込む。

紫掛かってきている空の下、ル・リアンに向かって車を走らせた。



店に着くと雅の車が止まっているのが見える。

店内に明かりも点いているし、どうやらまだいるようだ。


“好きな子と二人になったら何するか──…”


という結城の言葉が頭に過る。


悪い想像をかき消しながらも焦りは隠せず、俺は勢い良く店のドアを開けた。



──が、真っ先に目に飛び込んできた光景…


重なり合う二人の影に思わず息を呑んだ。



「雅──…!?」







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