恋と上司の甘い相関関係
そうだよね……

言いたいこと、聞きたいことはたくさんある。


いつまでもうじうじしてるなんてあたしらしくないよね。



「ありがとう…平岡さん」



あたしは涙を拭って、すくっと立ち上がった。


そんなあたしに優しく微笑みながら力強く頷く平岡さん。


本当にありがとう…


こんなあたしを好きだと言ってくれてありがとう。



心の中で何度もお礼を言いながら、あたしは拓海さんのもとへと歩いていく。


一歩、また一歩と近付くたびに心臓の鼓動が激しさを増していく。



拓海さんの靴が見えるところまで来ると、あたしは俯いていた顔をゆっくり上げた。


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