恋と上司の甘い相関関係


あれから、拓海さんは急いで病院へと向かっていった。


いろんなことがあり過ぎて頭がついていかなかったあたしは、自分の車に寄り掛かったまましばらく放心状態だった。


とりあえず家に帰ったけれど何もやる気がしなくて

ただひたすら、結城さんの無事を祈るだけ──。



同時に拓海さんのことも考えずにはいられなかった。


車に乗り込む前に、何かを思い出したように顔を上げた拓海さんは


「さっきの続きは、また今度ちゃんと話させてくれ」

と言って去っていった。



婚約していたのは本当だった。


『だけど、俺は──』


拓海さんは……何?



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