恋と上司の甘い相関関係
その日、仕事が終わってからすぐに結城さんが入院している病院へ向かった。
専務の話を聞いてからずっと、半信半疑な想いが心の中を占領している。
専務が言ってるんだから、きっと本当なんだと思う。
だけど信じられない……
拓海さんがあたしのことを特別に想ってるだなんて、そんな夢みたいなことがある?
それに、もしそうだとしても、結城さんのことがあるから手放しでは喜べない。
結城さんはあたしに会って何を言いたいんだろう?
あたしは彼女にどんな言葉を掛けるべき…?
複雑な想いが心の中でマーブル模様を描きながら、夕日に染まる病院の廊下をのろのろと歩いた。