恋と上司の甘い相関関係

「だからあなたも頑張りなさいよ？」


「え…？？」


「好きなんでしょう？拓海のことが」


「っ！！」



改めて言われるとなんだか恥ずかしい…。


火照る顔を隠すように俯いて縮こまると、結城さんはぷっと吹き出して悪戯な笑みを浮かべる。



「その歳でこんなにウブな子見たことないわ…。天然記念物みたいね」


「そ…そこまで言わなくても！」



毒舌女王様は楽しそうにフッと笑うと、綺麗な瞳であたしをまっすぐ見据える。



「ちゃんと自分の想いを伝えてきなさいよ」


「結城さん──…」



平岡さんも、結城さんも
自分よりも他人のことを応援してくれている。


その気持ちに胸が熱くなって、あたしは力強く頷いた。