僕は君を抱きしめることができない
「ため息なんかしてどうしたんだ?」





「ひゃぁ!」





突然、声をかけられてビックリしてしまった。





しかも変な声まででちゃったし……





「何でそんなに驚いてんの?」





「見ない顔だね、転校生?」





話しかけてきたのはどうやら先輩二人組らしい。






顔はそっくりで、どうやら双子みたいだ。





とにかく話を聞こう!





勇気を振り絞って質問する。





「えっと……、職員室の行き方とかわかりますか?」





その先輩とボクには身長差がすごくあり、どうしても上目遣いになってしまう。




上目遣いで見ていると先輩はプッと笑って言った。





「職員室なら、裏庭にある自動販売機がおいてある隣の階段上がったらあるよ。」





「あ、ありがとうございます!」





ボクは一礼すると、すぐさまその場を離れた。





クスクスと先輩が笑っていたけどなんでだろう?





まぁ、大丈夫だよね?





先輩なんだし……





そう思ってボクは先輩に言われた通りの場所に向かった。





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