〜雨のち晴れたら〜
その日の夕方、僕はいつになく疲れた気がして、いつもの帰り道を歩いていた。



そして、坂道に差し掛かる曲がり角の手前でふと、ある事を思い出し、立ち止まった。



ズボンのポケットに手を突っ込んでみると、ちょっと安心して、それを取り出した。


そう、今日、授業中に佐野 勇助から渡された、紙切れだ。


バタバタしてしまい見ていないことに気付き、慌てて見るとそれは、僕に対するメモ書きだった。


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