Say love 【短編】
「ゆう‥‥んっ」
もう一度名前を呼ぶ前に怖い顔の裕也が覆いかぶさって唇を塞がれる。
こんなに乱暴にキスされたのは初めてで、怖くて裕也の体を必死に押すが私よりずっと大きな裕也の体はびくともしない。
私を貪るように、食べつくすように、何度も角度を変えキスを繰り返す。
「‥‥んうっ‥‥!」
息が苦しくなって口を僅かに開くと裕也の舌が滑り込んできた。
私を味わうように舌が激しく口内を犯す。
こんな裕也、知らない。
いつも気まぐれに触れるだけのキスをするの。
私のことなんか興味ないみたいに私に触れようとしないの。
裕也が初彼の私はもちろんキスも裕也が初めてで、初めての深いキスにだんだん体の力が抜けてくる。