男子高校生
「ふゎあぁぁ…
ふぅ…」
2年3組の放課後の教室、中野俊介はデカイあくびをしながら机にぐったりする。
「ねっむ!今日の数学、マジでだるかったぁ…」
「つか、お前は寝てただろ。それにまともに授業受けてないだろ。いつも!」
中野に向かって鋭い事を言ってくる、斎藤要。
その、漆黒の髪から覗いている黒ぶちメガネから感じる威圧感。
メガネの奥から見える目は中野を睨んでいる様子。
「あ…あはは〜
あ、もしかして、ずっと俺を見てるの〜?
恥ずかしいッ」
「んなワケねーだろ!
お前が俺の席の前だから嫌でも見えるんだよ!」
斉藤の席は窓際の後ろから二番目。
その前に中野の席。