「アルバイト」
ツクミさんは総本家に届け物があると言い
長い筒を持って行ってしまった
さて、どうしようかな
店番って言っても、頻繁にお客さんが来るようなお店でも無いから暇だ…
雑誌でも読んでよう
引ったくり…
交通事故…
俳優結婚…
簡単美容…
どれもいつもと変わらないからなんかつまらない…
そんな事を考えているとお客さんが来た
男の人だ、この人も武器オタクなのかな?
「い、いらっしゃいませ~」
「……」
あたしには目もくれず
刀のある棚の方に行ってしまった
その男性はある刀を見て動きが止まった
??
近寄って男性に話かけた
「そちらの商品が気に入りましたか?」
「っ…!?」
男性は目を見開かせ驚いた
それを見てあたしも驚いた
「す、すいません!」
「いえ…、こちらこそ…、あの、これいくらですか?」
あ、買うんだ
「こちらはぁ…」
商品名簿をチェックした
「4万6500円ですね」
「買います」
「はい、只今袋に包みますので、こちらの必須事項をご確認の上、サインして、お待ちください」
「はい」
新聞紙で全体を丁寧に包み袋に入れ男性の元へ持って行く
男性も書き終わっていた
紙には結構、事項が多かった気がするけど、多分この人は読んでないだろう
商品を渡して男性はそそくさと帰ってしまった
「ありがとうございました~…」
不思議な人だったなぁ…