「アルバイト」
男性の家に案内してもらい中へ入った
刀は和室に飾ってあった
「これは?」
あたしは気になり聞いてみた
「どうしたんですか?」
「いえね、この部屋の空気がほんの少し淀んでいるのでね」
ん?そういえばなんか昼間なのにちょっと暗いような、そして息がしずらいような?
男性は何も感じてない様子だ
あたしは妖怪になったことを少し実感してしまった瞬間だった
訓練でも妖力の使い方は教わっているが
あたしの場合は物にチカラ込めての攻撃、防御しか、まだ出来ていないからそこまで実感していなかった
「それがどうかしたんですか?」
「この刀は、この部屋に巣くおうとしているんだよ」
「それって早くしないと危険になるんじゃ…?」
「そうだね、ナオちゃん、念のため持ってきていたお札を、まず部屋の天井角に貼り付けるんだ、そしたら刀にも」
「はい!」
男性に脚立を持ってきて貰い天井角にお札を貼り終え、刀にも貼り付けた
「ツクミさん終わりました」
「うん、それじゃあ、これに訓練通り妖力を込めて」
渡されたのは数珠
訓練通りに集中して…、頭の中にイメージして…、
イメージ…イメージ…
パッと目を開けると数珠が光っていた