GOONY

町へ

起きた時船は既に港に入っていた。

昨夜の嵐が嘘のように、快晴な青い空。

潮の臭いと魚臭いのは村とさほど変わりがないが、空気はあまりよくない。

船体から荷物を担いで、待合所に入ると、すぐに「洋!」と声を掛けられた。

大きく手をふっていたの航一さんだ。

自分の記憶では真っ黒で村の木にしょっちゅう登っては怒られていた、
やんちゃボーズを絵に書いた人だったが、
色も白くなり何よりもポンと出たお腹が周りの人より目立っていた。

「よく着た!大きくなったな!あははは」

よく響く声は変わっていないらしい。

「よろしくお願いします。」

「かたっくるしい挨拶は抜きだ!腹は減ってるか?とりあえず朝飯にしようじゃないか!」

肩がっちりつかまれ、耳に響くよな大きな声は懐かしくもあり、恥ずかしくもあった。

豪快なのも変わっていないようだ。

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