涙の味


駅から出たら
同じ制服の生徒達が
ちらほら見えてきた


これも変わらない。



「梨乃~♪おっはよ~」

「わっ!
ビックリさせないでよ…
胡桃、マジビビったじゃん」

「ごめん、ごめん」

この子は椎名胡桃
私の大事な心友だ

そう言えば…
言ってなかったよね
私の名前は
神崎梨乃

胡桃と色々話をしていたら
もう、学校についてしまった

私は胡桃と同じクラス


あっ…
私のクラスは1-3
この学校は7組まである


ガラガラ――――

「おっはよ~」

「あっ!胡桃おはよ
梨乃もおはよー」

「おはよ」

元気な挨拶をする
胡桃は少し羨ましい

胡桃は小さくて可愛くて
子犬見たいなくりくりした目

もし、
私に妹がいたら
胡桃見たいな
妹だったら良いな


「もしもーし
何ボォーと立ってんのよ」

「ゴメン考え事してた」

「早く席着かないと
先生来るよー」

「そだね」

私は窓側の一番後ろの席に
座った


これもいつもと変わらない


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