こちらミクモ探偵事務所3

「――ねぇ、先生?」

ゆっくりと悠里に近寄る。
ネクタイを緩め、Yシャツのボタンを外しながら。

悠里もゆっくりと後ずさる。
やがて壁に背中が触れると、彼女はズルズルとその場にしゃがみこんだ。

彼も悠里の側に寄り、スッとしゃがみこむ。

「いくらなんでもさ、からかうのはよくないと思うけど?」

「何で?」

「何でって……男子高校生は皆健全。いつこう言うことが起きてもおかしくない」

< 145 / 217 >

この作品をシェア

pagetop