こちらミクモ探偵事務所3

「ねぇ、紘哉くん」

悠里が甘ったるい声を出して呼び掛ける。
紘哉は慌てて眉間のシワをなくした。

「何ですか?」

「色々と答えたから《ご褒美》ちょうだい?」

「何がいいんですか?」

「甘くてとろけちゃいそうなキスがいい」

「……いいですよ」

彼が頷くと、悠里はゆっくりと目を閉じた。

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