こちらミクモ探偵事務所3



無音。
白い部屋。
窓はない。
少し薄暗く、少し寒い。

そんな中、ポツンと佇む紘哉。

彼は、膨れ上がった台に掛かっている白い布をめくった。

「……」

白い顔で眠る芳樹。
表情は何故か、安らかに見えた。

「……おじさん……」

不思議と涙は出てこない。
思った以上に冷静にいられる自分が少し怖くなる。

< 180 / 217 >

この作品をシェア

pagetop