こちらミクモ探偵事務所3

「お前は……どこか朋恵(ともえ)に似ているな」

「朋恵……?」

新しい名前だ。
紘哉は首をかしげる。

「うん。うちの娘。二十歳過ぎても反抗期なんだよなー。父さん悲しい」

「……それ、今話す必要があります?」

「相変わらず厳しいね」

苦笑いをする狸翠。
それだけを言うと、彼は部屋を出ていった。

狸翠が出ていったのを確認すると、紘哉はビニール袋から手紙を取り出した。

綺麗な字で宛名が書いてある。
彼は封筒から手紙を取り出し、中身を読んだ。

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