こちらミクモ探偵事務所3
人はいないかと辺りをキョロキョロ見ていると、彼の肩に手が置かれた。
「君が紘哉くんだね?」
「え……」
少し驚いた表情をして振り向く。
そこには人の良さそうなおじさんが立っていた。
「最後に会ったのが小学校だっけね?覚えてる?」
「……まぁ、ハイ」
覚えているが、いい思い出ではない。
小学校低学年の時に、彼の万年筆を折ってしまい、こっぴどく怒られた。
それ以来会ってない。