こちらミクモ探偵事務所3

「……暑い」

「夏だから当たり前だよ」

そんな事は分かってる。
紘哉は荷物を持つと、芳樹の後についていった。

「そう言えばさ、おじさんって奥さんいないの?」

「いないよ。迷惑掛けられないし」

疑問の残る返事を残し、彼はスタスタと歩いていく。

芳樹の家は一軒家だった。
びっくりするほど大きくないが、一人で住むには十分の広さだ。

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