こちらミクモ探偵事務所3

彼は玄関を素通りすると、日の当たらない家の裏へ進んでいった。
何も言わずについていく紘哉。

「ここだよ」

そう言って芳樹は歩みを止めた。

目の前には小さなドア。
玄関のドアほど立派ではない。

「何でここ?玄関素通りしたよな?」

「うん。あっちは『お客様』用」

「……は?」

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