こちらミクモ探偵事務所3

紘哉はため息をつくと、部屋を出ていった。
そして数分後、ネクタイを持って部屋に入ってきた。

彼はなぜか、夏服用のネクタイがある不思議な学校に通っている。

もちろん、したことなど一度もない。

「これで満足?」

「もっと上に上げる!」

「うがっ!!」

緩く締めたネクタイを上まで引っ張る芳樹。

紘哉はようやく、なぜ彼が制服で来いと言ったのか理解した。

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