悪魔の花嫁
「なぁ、俺のは?」
愛士は自分に書類が回ってこない事に、不思議そうに首を傾げてバトンを見た。
すると今まで普通だったバトンが、難しそうな顔をして、一枚の紙を愛士に渡す。
急変するバトンの様子に、愛士は躊躇いながらもその紙を受け取った。
「愛士さん・・、今回、あなたには上級の修行をしてもらいます。」
「へ?」
愛士はバトンの言葉をよく、聞き取れなかった。が、それでも、バトンは話を続けた。
「あなたはまだ、『死神』になりきれてません。けれど、『死神』を希望したのだから、今後の為にも、この仕事をちゃんと理解して下さい・・。」
バトンは、明確には言わずに、悲しそうな顔をして、ただ、それだけを告げる。
愛士も、それ以上は聞けずに素直に頷いた。
仕事をそれぞれ受け取り、花嫁達は、搭から出ると、すぅっと息を吸い、身体の力を抜き、自然体になる。
身体が、少しだけ、ふわっと浮かぶと、悪魔の象徴である、美しい、漆黒の羽根がバサァァァッと生えた。
「じゃ、気を付けてね」希咲が愛士にそう言って、円と一緒に空に飛び上がる。
愛士も空に上がり、二人を見て、コクンッと頷いた。
二人も、バトンの言葉を気にしているのだろう、愛士はいつもより気を引き締めて、魂の主の下へ向った。
愛士は自分に書類が回ってこない事に、不思議そうに首を傾げてバトンを見た。
すると今まで普通だったバトンが、難しそうな顔をして、一枚の紙を愛士に渡す。
急変するバトンの様子に、愛士は躊躇いながらもその紙を受け取った。
「愛士さん・・、今回、あなたには上級の修行をしてもらいます。」
「へ?」
愛士はバトンの言葉をよく、聞き取れなかった。が、それでも、バトンは話を続けた。
「あなたはまだ、『死神』になりきれてません。けれど、『死神』を希望したのだから、今後の為にも、この仕事をちゃんと理解して下さい・・。」
バトンは、明確には言わずに、悲しそうな顔をして、ただ、それだけを告げる。
愛士も、それ以上は聞けずに素直に頷いた。
仕事をそれぞれ受け取り、花嫁達は、搭から出ると、すぅっと息を吸い、身体の力を抜き、自然体になる。
身体が、少しだけ、ふわっと浮かぶと、悪魔の象徴である、美しい、漆黒の羽根がバサァァァッと生えた。
「じゃ、気を付けてね」希咲が愛士にそう言って、円と一緒に空に飛び上がる。
愛士も空に上がり、二人を見て、コクンッと頷いた。
二人も、バトンの言葉を気にしているのだろう、愛士はいつもより気を引き締めて、魂の主の下へ向った。