悪魔の花嫁
「愛士・・。」

希咲が物凄い圧力をかけて、愛士を睨む。

「ご・・ごめんなさい・・。」

「お前分かっているのか!!勝手な事をすると、強制的に魂が消されてしまうんだぞ!!俺達は、簡単に消されてしまう存在なんだ!!」

希咲がこんなに感情的に怒ったのは初めてだ。

俺達、花嫁は皆、転生の道を捨てて、『死神』と『天使』を選んだ者達。
これはある意味、転生と同じで、それを、現世でおこなうか、あの世で行うかの違いだ。
人間として転生したらまた同じように死んでココにくる。しかし、俺達はもう、死ぬ事はないが、『神』の判断により、強制的に消されてしまう事がある。
その後の事は誰も知らない。

勝手に消されてしまうなんて嫌だ・・・。

だけど・・・。

泣き出す愛士を希咲は抱きしめた。

「愛士の気持ちも分かる。けど、これは彼女が選んだ道だ。」

希咲の胸の中で、愛士はその言葉を聞いていた。

エランダミチナノ・・・?

エラブシカナカッタミチジャナクテ・・?


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