悪魔の花嫁
「ん・・・。」

葉弥は静かに目を開けた。

確か、突き飛ばされて・・・そう、思いながら、身体を起こした瞬間。

葉弥は目を見開いた。

自分が裸だという事に・・。

下着も全て脱がされていて、葉弥のお腹にはマジックで[起こさないで]っと書かれていた。

葉弥は辺りを見回し、自分の服を引き寄せた。震えながら、自分の身体を抱きしめる。瞳からポロポロと涙が零れた。

更衣室をよく見れば、男子の制服がある。

裸を見られたのは確実だ。

「ふ・・ッく・・」

彼女達はお金をせびる以外、何もして来なかったから、少し、油断していた。

ショックで震える身体を懸命に動かし、葉弥は泣きながら制服を着る。

激しく身体をぶつけたせいか、力ない足取りで立ち、更衣室を出て行く。

もう・・、学校に行けない・・。
 
そう、思うほどに、葉弥の心は傷付いた。








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