悪魔の花嫁
驚いて振り返ると、執事の格好をした狐が入って来た。
狐執事は少年の横に来るとコホンと咳をして話し出した。
「あなたは三途の川に流される時、三択の問いに『悪魔の花嫁』を選びました。
記憶にございますか?」
少年は目の前の光景に、唖然としながらも、あの時、聞こえた声を思い出し、狐の問いにコクンと頷く。
その反応に狐はニッコリと笑うと、
「よろしい」
と言って、少年の目の前に黒いトレーを出す。
トレーの上には、小さな鎌の刃の部分だけが吊るされたペンダントと、骸骨のブレスレットがあった。
「これは・・」
「これは、『花嫁道具』です。」
少年の言葉を遮るように、狐執事は説明を始める。
「あなたには、自分が選んだ通り、仕事をして頂きます。」
「仕事???」
少年は突然の労働勧告に怪訝な顔をする。
「ええ、『花嫁修業』です。あなたは、『悪魔の花嫁』を選びました。それはつまり、『死神』です。」
(え・・・・?)
少年はその言葉に、青くなる。
それってつまり、死者の魂を狩りとるって事だろう。
「な・・なんだそれは!!!」
今にも食ってかかってきそうな少年の慌てぶりに狐は細いツリ目の瞳をスッと開く。
「あなたが選んだ道でしょう・・。悪になると叫んで・・。」
その言葉に、少年の大きな瞳がさらに大きく開く。
しかし、少年は苦い顔して、右手をで自分の胸元を抑えた。
狐の言葉にぐっと声を押さえ込まれる。
その通りだ、これは自分で選んだ道だ。
(あの時、「生きたい」と、願った俺の叫びは『天』には届かなかった。だから、悪になると叫んだんだ・・・。)
無言のままの少年に狐は問い掛ける。
「理解出来ましたか?」
また少年は静かに頷いた。
狐執事は少年の横に来るとコホンと咳をして話し出した。
「あなたは三途の川に流される時、三択の問いに『悪魔の花嫁』を選びました。
記憶にございますか?」
少年は目の前の光景に、唖然としながらも、あの時、聞こえた声を思い出し、狐の問いにコクンと頷く。
その反応に狐はニッコリと笑うと、
「よろしい」
と言って、少年の目の前に黒いトレーを出す。
トレーの上には、小さな鎌の刃の部分だけが吊るされたペンダントと、骸骨のブレスレットがあった。
「これは・・」
「これは、『花嫁道具』です。」
少年の言葉を遮るように、狐執事は説明を始める。
「あなたには、自分が選んだ通り、仕事をして頂きます。」
「仕事???」
少年は突然の労働勧告に怪訝な顔をする。
「ええ、『花嫁修業』です。あなたは、『悪魔の花嫁』を選びました。それはつまり、『死神』です。」
(え・・・・?)
少年はその言葉に、青くなる。
それってつまり、死者の魂を狩りとるって事だろう。
「な・・なんだそれは!!!」
今にも食ってかかってきそうな少年の慌てぶりに狐は細いツリ目の瞳をスッと開く。
「あなたが選んだ道でしょう・・。悪になると叫んで・・。」
その言葉に、少年の大きな瞳がさらに大きく開く。
しかし、少年は苦い顔して、右手をで自分の胸元を抑えた。
狐の言葉にぐっと声を押さえ込まれる。
その通りだ、これは自分で選んだ道だ。
(あの時、「生きたい」と、願った俺の叫びは『天』には届かなかった。だから、悪になると叫んだんだ・・・。)
無言のままの少年に狐は問い掛ける。
「理解出来ましたか?」
また少年は静かに頷いた。