悪魔の花嫁
二人が睨み合っていると、(正確には少年だけが・・・。)
「そのくらいに、しときなよ」っと、秀才の彼が話しに入ってきた。
彼は「よろしく、新入りさん」と言って握手を求めて手を差し出す。
顔は無表情だが、この礼儀正しいさに、さっきの男みたいな乱暴な事はしないだろうと確信して、少年は手を差し出した。
すると、差し出されていた彼の右手が引いて、代わりに左手でポンっと、少年の手の上に巻物が置かれる。
「え?」
「それ、この屋敷に住む者の掟。ちゃんと読んでね。ちなみに、自分の部屋以外の掃除は当番制だから」
淡々と告げられる言葉に、戸惑いながらも、少年は巻物を広げた。
内容は、建物の地図と説明。屋敷の掟、そして掃除当番が書かれている。
お風呂掃除、トイレ掃除、庭掃除・・・などなど・・。
「って掃除当番全部、俺なんですけど!!!!」
連なって書かれている「新人」と言う名に、思わずベットの上に立ち上がって、少年はつっこんだ。
メガネの彼はそんな少年を見上げて、また淡々と告げる。
「新入りの掟。」
(えええええええええええ!!!)
冷淡な返答に少年は呆気にとられる。
こんな癖のある二人と暮らすなんて・・・不安が波のように押し寄せた。
あまりの状態に固まっていると、メガネの彼が、あっと何かを思い出す。
一番大事な事だ。
「あのさ、ココでは下の名で呼び合う。僕は『希咲』(きさ)で、こいつが『円』(えん)」
と言って、いつのまにか後ろにまわっていた体育会系の彼を親指で指差す。
そして彼は少年を見つめた。
「君は?」
希咲の問いに、はっと我に返って少年は答える。
「『愛士』(いとし)」
「そのくらいに、しときなよ」っと、秀才の彼が話しに入ってきた。
彼は「よろしく、新入りさん」と言って握手を求めて手を差し出す。
顔は無表情だが、この礼儀正しいさに、さっきの男みたいな乱暴な事はしないだろうと確信して、少年は手を差し出した。
すると、差し出されていた彼の右手が引いて、代わりに左手でポンっと、少年の手の上に巻物が置かれる。
「え?」
「それ、この屋敷に住む者の掟。ちゃんと読んでね。ちなみに、自分の部屋以外の掃除は当番制だから」
淡々と告げられる言葉に、戸惑いながらも、少年は巻物を広げた。
内容は、建物の地図と説明。屋敷の掟、そして掃除当番が書かれている。
お風呂掃除、トイレ掃除、庭掃除・・・などなど・・。
「って掃除当番全部、俺なんですけど!!!!」
連なって書かれている「新人」と言う名に、思わずベットの上に立ち上がって、少年はつっこんだ。
メガネの彼はそんな少年を見上げて、また淡々と告げる。
「新入りの掟。」
(えええええええええええ!!!)
冷淡な返答に少年は呆気にとられる。
こんな癖のある二人と暮らすなんて・・・不安が波のように押し寄せた。
あまりの状態に固まっていると、メガネの彼が、あっと何かを思い出す。
一番大事な事だ。
「あのさ、ココでは下の名で呼び合う。僕は『希咲』(きさ)で、こいつが『円』(えん)」
と言って、いつのまにか後ろにまわっていた体育会系の彼を親指で指差す。
そして彼は少年を見つめた。
「君は?」
希咲の問いに、はっと我に返って少年は答える。
「『愛士』(いとし)」