彼はスター
その日から私と翔は、メル友みたいに、なった。
3日に1回のペースでメールをする。
あたしは翔のこと翔君と呼ぶようになった。
1ヶ月ほど経って、秋になりかけたころ
メールではなく、電話がなった。
夜の11時、私はお風呂から出てCDを聴いていた。
彼か、竜からだと思った。
「はい、」
「美緒ちゃん?俺、翔です。」
ドキーンとした。
「わぁ、びっくりした。」
緊張して棒読みになった。
「どうしたの?」
言いながら私は無意識に電話の向こうの翔君に耳を澄ます。
静かだから、自宅かな。
そんなこと思いながら翔君の言葉を待つ。