彼はスター
ライブは昼の1時から、天気も良くてお客さんの顔がよく見える。
控え室のテントの隙間から客席を覗いてると
将大の姿を見つけた。
来てくれたんだ。
絆についたキズははジワジワと消えていき、安堵感で満たされた。
ライブも成功に終わった。
控え室に将大がやってきた。
「久しぶり。」
あたしは清々しい気持ちで将大を見つめた。
「ライブ良かった。なんかかっこよかった。」
将大も感想を述べた。
「少し話したいんだけど時間ある?」
将大がなんだか改まって言うからあたしは頭に?マークがうかんだ。
「少しなら大丈夫だよ。」
といってテントの外に出て、テントから離れた。
「この前美緒んち行ったんだ。電話もしたけど出なかったし。」
「うん、ゴメン仕事してた。」
「うん、いいんだ。その時話したかったんだよ。」
真面目な表情の将大。
「話って何?」