彼はスター


お昼前に目がさめた。
さっきよりすっきりしている。

翔君はまだ寝ている。

昨日、ライブ来てくれてたなんて。知らなかった。
別れ話聞いてたのかな。恥ずかしい。
海行ったって言ってたな。デートみたいで楽しそうなのに。しかもカラオケ…
翔君歌ったのかな。聞きたかったな!
なんてもったいなさすぎ!

大きく溜め息をついた。


すると翔君が目を開けた。

「美緒ちゃん?おはよー。」

スターは寝起きも爽やかなんだな~。

「翔君、おはよう。」

あたしは洗面所で顔を洗わせてもらった。
棚には真っ白いタオルがいっぱい。

「フカフカで気持ちいいね。このタオル。」

私が言うと翔君は柔軟剤使ってるからだよ。って教えてくれた。

「それよりさっきでっかい溜め息ついてなかった?」

翔君はそれで起きたらしい。

「翔君とカラオケ行ったのに覚えてないなんてもったいなさすぎるぅっ!って思ったら溜め息が出た。」

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