HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「痛っ!何すんのよ!」


テレビ局の廊下をぼぉ~っと歩いていた私は、向かい側から歩いてきた人の肩にぶつかってしまった。


「あっ‥も、申し訳ありません!」


「ちょっと!私がケガでもしたらどうすんのよ。」


私は頭を下げて謝ったけど、相手はカンカンに怒っていた。


「あの、本当に申し訳ありませんでした!」


私は顔を上げると、相手の顔を見てハッとした。


今売れっ子のモデルの北村 花梨だ‥。


「あんた、ここの社員?」


北村 花梨は、私が首から掛けていた身分証をグッと引っ張った。


色白のほっそりした手足に、プルプルの唇。


長いまつげに、大きな瞳。


私にとって‥忘れられない芸能人だ。
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