HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
ケイが今回、本気で取り組んでいたのは私も知っていた。


須藤さんが言うには、今までケイには”イケメンのキラキラした役“しか来なかったそうで‥。


「今までにないキャラクターを楽しんでるんだろう」と教えてくれた。


“幼なじみが好きな地味な男の子”。


‥まるで私みたいな‥。


‥なんて、そんなこと考えてる場合じゃないよね。


「じゃあ、今日はワインでお祝いだね!」


「おぅ!俺、シャワー浴びてくる!」


私が言うと、ケイは上機嫌なままバスルームに向かった。


「これじゃあ、”告白“どころじゃないよね。」


私はそう呟きながら、エプロンのポケットに手を入れた。
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