HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「ハル‥。」


「え‥?きゃっ!」


そのまま引っ張られた私は、ケイの胸にすっぽりと包まれて身動きができなくなった。


「ハル‥。」


ケイは私を抱きしめたまま、またスヤスヤと寝息をたてた。


「ど、どうしよう‥。」


ケイの温かい体温と、間近で聞こえてくる寝息‥耳元で聞こえる心臓の音‥。


こんな状態で寝れないよ‥。


私の頬が熱くなる。


でも、こうしているとホッとして‥。


あまりの心地のよさに、私もケイの背中に手を回して、いつの間にか眠っていた。


そして朝になって目覚めたケイは、私の想像通り、驚いてソファーから転げ落ちたけど。


「お、俺、何もしてないよな!?」


真っ赤な顔をして慌てているケイが何だか可愛くて。


私も赤くなった顔を毛布で隠して、クスクスと笑っていた。


こんな幸せな時間がずっと続くといいな‥。


私はケイの香りに包まれながら、そんなことを考えていた。
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