HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「‥春奈ちゃん!待って!」


誰もいない駐車場にたどり着いたところで、私は思いきり腕を掴まれた。


「‥お願いします!離してください!」


私の腕を掴んだのはケイではなく‥慌てて追いかけてきた須藤さんだった。


「春奈ちゃん!?どうしたの?何があったんだ!?」


須藤さんが私の腕をガッシリと掴んだまま、私の顔をのぞき込んだ。


「‥こんな私を見ないでください!」


私は涙でメイクも半分落ちていて、憎しみと嫉妬に満ちた醜い顔を見せたくなくて、バックで顔を隠した。


「春奈ちゃん!とりあえず落ち着こうよ!」


グッと優しい腕に包まれる。


「‥須藤さん‥。」


「大丈夫、大丈夫だから‥。」


須藤さんの温かい胸にしがみついて、私は泣いた。


涙が止まるまで‥。


私は子どものように泣き続けた。


須藤さんは‥それをなだめるように、私の背中を擦ってくれた‥。
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