HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
ガチャン。


玄関のドアが閉まった瞬間。


ケイは私の肩を押さえて、ドンッとドアに押し付けた。


「‥誰が小学校から好きだったって?」


ケイが深く被っていた帽子を脱ぎ捨てる。


近い距離で見る、ケイの真剣な顔‥。


「‥ケイ、わ、私‥。」


また溢れてくる涙が頬を伝う前に、ケイの唇に触れる。


「もう泣くなよ‥。」


頬に落とされたケイの優しいキスが、今度は私の言葉を奪うように唇を塞いだ。


それは‥初めてキスされたときのような乱暴なキスじゃなくて‥。


優しく甘く私を包み込む。
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