HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
ニヤニヤしながら歩いていた、そのとき。


「‥きゃっ!」


「‥痛ってぇ‥。」


廊下のちょうど曲がり角のところで、思いっきり男の人とぶつかって、資料をバラまいてしまった私。


「も、申し訳ありません!」


私は尻もちをついている人に両手を差し伸べた。


‥私って、いつもこれやっちゃってるよね‥。


「‥ちゃんと前を向いて歩いてよ。」


私の手を取ったその人を引っ張ろうとしたら‥。


「‥きゃっ!」


「うわっ!」


男の人の力に負けてヨロけた私は、その人の胸に思いっきり飛び込んでしまった。
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