HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「中に入ってみよう。」


「え!?‥怒られたりしない?」


子どものように瞳を輝かせたケイは、静かにドアを開けた。


私はドキドキしながら、まわりに人がいないことを確認してケイの後ろに付いていった。


「‥うわぁ‥ステキ‥。」


中には鮮やかなステンドグラスがあって、そこから朝の日差しが入り込んでいた。


床には、祭壇へと向かう真っ白なヴァージン・ロード。


女の子なら一度は夢見ちゃうよね‥ウェディングドレスでヴァージン・ロードを歩くこと‥。


「‥ハル、早く!」


「え?」


うっとりしている私の横で、変装用のメガネと帽子を取ったケイが肘を軽く曲げて立っていた。


「俺の腕に手を添えて歩くんだろ?」


ケイがいたずらな顔をして笑う。


私はドラマや映画で見たように、ケイの腕に手を添えた。
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