HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「あんた、愛されてるんだな‥。」


松木さんが慣れた手付きでグラスにホット・ワインを注いだ。


「事情は聞いた。アイツ言ってた、”ハルはきっと一人で落ち込んでるから元気付けたい“って。それで、あんたが話していた“二宮”っていうバーテンダーと”ホット・ワイン“を思い出したって。」


「温かいうちにどうぞ」と言って松木さんが私にグラスを手渡した。
 

「そこでうちの“お節介やき”の二宮が、あんたの彼氏にホット・ワインの作り方を教えて一緒に作ったってわけ。」


「ケイが‥これを‥?」


家事全般が苦手なケイが‥作ってくれたんだ‥。


私は一口飲んでみた。


「‥お‥いし‥い‥。」


涙がポロポロ溢れてきて上手く話せないけど‥。


本当に‥本当に‥美味しかった。
< 236 / 357 >

この作品をシェア

pagetop