HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「‥え?お二人は付き合ってないんですか!?」


「大人にもいろいろ事情ってもんがあるんだよ。まあ、まだ”子ども“にはわかんねーだろうけど?」


松木さんは驚いている私の顔を見て笑った後、少し切なそうに二宮さんのアップルパイを見つめた。


「アイツの心の中にいる人は俺の尊敬する人だし‥俺自身、まだ決着をつけてないこともある。でもな。」


松木さんは真っ直ぐ私を見た。


「俺は二宮のことは諦めないし、側にいるからには絶対に守ってみせる。アイツを甘やかすんじゃなくて‥アイツが悩んだり迷ったりしたときに、自分で決めた道を進んで行けるように側で支えてやる。‥それが俺の愛し方だから。」


「‥松木さん。」


私はストレートな松木さんの言葉にドキッとしてしまった。


それが伝わったのか、松木さんもハッとした顔をして私から視線を逸らした。


「‥あんたもきちんと彼氏の気持ち考えろよ?このまま離れるべきなのか、それとも今までと違う形で繋がっていくのか。」


‥このまま離れるか、違う形で繋がっていくのか‥。


松木さんの言葉を心の中で繰り返す。
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