HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「それ、温かいうちに食べろよな?」


そう言うと松木さんはスタスタと玄関に向かった。


「あ、あの!今日はありがとうございました!二宮さんに宜しく伝えて下さい!!」


私は慌てて松木さんの後を追った。


「あぁ、二宮には伝えておく。でも彼氏には自分で伝えろよ?ちなみにこのマンションを教えてくれたのは須藤さんだ。須藤さんにもお礼を言っとけ。あ、あと。」


松木さんがドアノブに手をかけたまま振り返った。


「今日の話、二宮には絶対に言うなよ?わかったな?」


「は、はいっ!」


松木さんの迫力に負けて、私は背筋を伸ばして返事した。


「わかったならいい。じゃあな。」


少し顔を赤くしたまま、松木さんは帰っていった。
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