HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「最終的には”新郎新婦の一生に一度の日を祝福する場として残すのであれば、あの教会も救われるだろう“という叔父の一言で、今のチャペルになったってわけ。」


「そうだったんですか‥。」


私は坂上さんの行動力に驚きを隠せないでいた。


「それからは美容師の仕事をしながら、必死にウェディングプランナーの勉強をして‥。実際にホテルの結婚式場でウェディングプランナーとしての経験も積んで‥。」


「主任のそういうとこ、尊敬してますよ。」


北園さんが真面目な顔して坂上さんに言った。


「‥な、茶化さないでよ。北園に誉められたってね、嬉しくも何ともないんだから!」


「うわ、そこまで言わなくても!ねぇ、春奈ちゃん?」


顔を少し赤くした坂上さんが北園さんの頭を小突いた。


「‥この迎賓館は独り身だった叔父の遺産なのよ。だから、私は絶対にこの迎賓館を守り抜くわ。」


坂上さんが小さくガッツポーズをした。
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