HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
北園さんが及川さんの方を見ている隙に、私はササッとカバンを持って逃げた。


「あ、ちょっと!春奈ちゃん!」


「お疲れさまぁ!お友達と楽しんできてねぇ!」


振り返ると、ジタバタしている北園さんの服を引っ張りながら、及川さんがニコニコ笑って手を振っていた。


「なっちゃん、ゴメン!待った?」


私はなっちゃんと待ち合わせしていたBAR COCOROに全速力で走った。


「大丈夫、二宮さんとおしゃべりしていたから。」


なっちゃんと二宮さんが顔を見合わせて笑った。


「春奈、仕事は慣れてきたの?」


なっちゃんが心配そうに言った。
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