HAPPINESS！～幼なじみはアイドル～

「春奈も慶太のこと諦めちゃダメよ？あんたはずーっと慶太のファンの子から恨まれてたんだから、今さらビビって逃げちゃダメだからね！？」


励まされているのか、脅かされているのかよくわからなかったけど‥みんながあまりにも真面目な顔をして言うのが可笑しくて、私は思わず笑ってしまった。


「菜摘と悠哉がどれだけ二人のことをくっつけようと頑張っていたことか‥。いい、春奈？絶対別れちゃダメよ？」


そう言った後に友達が色紙をドンっと渡してきた。


「え？これは？」


私が驚いてみんなを見ると、みんなも笑って言った。


「二人のことを応援する代わりに、【happiness 】のメンバーのサインもらってきてぇ？ねぇ、慶太！お願い！」


「おう、任せろ！その代わり、ちゃんと俺らのことフォローしろよな。」


ケイが笑って答えると、みんなは大爆笑だった。


同級生って‥友達っていいな‥。


私はまた溢れてきた涙を隠れて拭きながら、披露宴の準備に走った。