HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「はい、ポーズ!」


そして、空かさず坂上さんがデジカメで私達のツーショットを撮った。


「な、なっちゃん!悠ちゃん!」


真っ赤になっている私とケイを置いて、二人は披露宴会場の扉の前に立った。


二人が深くお辞儀をして、退場していく。


それがちょうどBGMのサビの部分と重なって、会場の拍手も盛大なものになった。


「‥あいつらにやられたな。」


さすがのケイも恥ずかしかったらしく、大きくため息をついた。


「‥ブーケもらえて、よかったな。」


恥ずかしさと感動と安堵感でボロボロと大粒の涙を流していた私の頭を、ケイが優しく”ポンポン“とやった。
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