HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「ケイは‥なんで引っ越したの?あんなに家が好きだったのに‥。」


私もマグカップを静かに置いた。


「‥もともとマンションに住めって言われてた。仕事しやすいように‥。‥でもハルが一緒なら、別に家にこだわる理由もないわけだし。ただ、それだけ。」


ケイが背伸びしながら言った。


「‥専属マネージャー、引き受けてくれるよな?」


ケイの真剣な顔を見てしまったら、私には断ることなんてできない‥。


「‥わかった。」


「良かったぁ!俺、家事なんてできないし、不安だったんだよね。ハルがいればご飯作ってもらえるからな。」


ケイはホッとした様子でニコニコ笑った。


そうだよね、ケイは料理できないし。


だから、同じ部屋なわけか!各自の部屋もあるし、今までとあまり環境は変わらない気もするし。


私も理由がわかってホッとしたような、少し残念なような複雑な気持ちになった。
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