HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
私が圧倒されていると、社長は須藤さんを見た。


「この子の教育は須藤に任せる。‥いつも苦労掛けて悪いな。」


社長がそう言って席を立ったので、私と須藤さんも立ち上がった。


「相原くんは付き合ってる男性はいるのかね?」


真剣な顔で聞いてくる社長。


「‥います。」


「それなら大いに結構。アイドル以外との恋愛は自由だ。須藤くんみたいに家庭を大事にするタイプはさらに良い。」


須藤さんの薬指の指輪に視線が移る。


「‥青木はアイドルとして才能がある。キミも”幼なじみ“として彼に成功して欲しいだろ?青木を頼んだよ。」


「はい、わかりました。」


“幼なじみ”を強調され、さすがに鈍感な私でも社長が言いたいことはよくわかった。


『ケイを好きになるな』


私の頭の中で何回も繰り返される言葉。


私は‥大変な世界に飛び込んでしまったんじゃないかな‥。
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