【 青春という名の、革命を 】
「意外だったんだけど。」
3人の息切れが反響して、更に大きく聞こえる。
見事な逃走劇をやってのけたのだが、熱血短パン野郎は諦めなかった。むしろ、何かのスイッチが入ってしまったようで。
先生と生徒のおいかけっこは、なかなか見ることができない。一瞬で全校生徒の注目の的となってしまった。
「何がだよ。」
全速力で学校中を駆け回って、やっとの思いで逃げ切りこの場所にきた。
定番の屋上、ではなく。屋上へと続く階段の踊り場。ここも隠れるならうってつけの場所だ。
「ソウスケがあんな逃げ方するなんて。」
「あー、俺も思った。」
歯を見せて悪戯っぽく、タイチは笑った。