【 青春という名の、革命を 】
「アドバイスに従ってみただけだ。」
確かにアドバイスだ。明確かつ的確なアドバイス。
だが、シンプルすぎないか?この言葉をわざわざノートに書く意味があったのだろうか。
「何か...もっと期待してたのに。」
ノートを閉じて、大きなため息をつく。夏休み中このことを考えてきたのに、たったこれだけだった。大きく期待はずれだ。
「逆にさ、やる気出てこねぇ?」
「何で。」
大きなため息をついた私と、目を輝かせてわくわくしているタイチ。何がそんなに楽しいのか、私にはさっぱり理解できない。
「馬鹿だなぁお前。そんなだから補習組なんだぞ。」
「はい、その喧嘩買ったー。」
「落ち着けトオル。
つまり、このアドバイスは、上手くやることやれるなら何でもしてみろって意味だ。」
「...なるほど。」
タイチの胸ぐらを掴んでいた手を離す。ソウスケの説明はいつ聞いても分かりやすい。この運動神経馬鹿とは比べようもない。